緑豊かな森と清々しい小川の風景に、「紅葉の時期に行ったら絶対きれいだろうな」と心を奪われた。
紅葉シーズンに入ってからは紅葉情報をマメにチェックし、見ごろになった11月下旬のある日、朝から夫と一緒に摂津峡公園へと出かけた。
JR富田駅から高槻市営バスに乗って揺られること約20分。どんどん山の中へ入っていき、「西の口」で下車。
停留所のすぐ近くに関西大学があった。高槻キャンパスってこんな山の中にあったのか…
ここから摂津峡公園を目指して歩くのだが
この時点でもう息を飲むほど美しい。
紅葉はちょうどピークを迎え、木々が赤やオレンジや黄色に燃えていた。空気も澄んでいて、絶好の紅葉狩り日和。
とりあえずもみじ谷を目指してみる。
しかし、なかなかに自然豊かな公園だ。
上り階段が続いて地味にキツイ。
「公園」と名前がつくくらいなのだから、なだらかな山道をふらりと散歩しながら景色を楽しむ。そんなのどかな休日を想定していた。
どうやら私は考えが甘かったようだ。
夫と二人、急斜面で足の置き場を探しながら慎重に進む。
しかし、道中の紅葉は圧巻。
どんぐりの帽子発見。愛らしい。
もみじ谷に到着すると、そこにあったのは、その名にふさわしい見事な紅葉だった。
オレンジに色づいた木の葉の間から差し込む日の光が、我々をやわらかく照らしてくれた。
もみじ谷の景色を楽しんだ後は、写真を撮るのも忘れるほど急な山道を上り、展望デッキへ。
高槻市街が一望でき、青空と緑が鮮やかなコントラストを生み出していた。
本来であればこの公園には行者岩や白滝など、まだまだ見どころがあったのだが、展望デッキまで来てすっかり満足してしまった我々。
さらに、時刻はちょうど12時を迎え、空腹感に意識を奪われてしまった。
…よし、ランチに行こう!
そうと決まればひたすら来た道を戻るのみ。
我ながらどえらい道を歩いたものだ。
途中、もみじ谷で出会ったガイドさんが「紅葉見に来たんやったら、スカイラインから見る紅葉もおすすめですよ」と教えてくれた。
帰る気満々だったが、絶景スポットがあると知って心が動いた。
教えてもらった方向に進むと、「ここ本当に通れるの?」と心配になるほど草木が生い茂った細い道が現れた。息が弾ませながらこの坂道を上っていくと、ふっと視界が開ける。
紅葉はほとんど散っていたが、遠くに生駒山(たぶん)が見え、確かにいい眺めだ。
風が吹くたび、くすんだ赤い葉がひらひらと舞い落ちた。
摂津峡公園の紅葉はそろそろ見納めかな。ちょうどいい時期に来られてよかった。
振り返ってみると、色とりどりの葉と木漏れ日が織り成すグラデーションが広がっていた。
それを見た私の心もじんわりと温かく染まっていったのだった。
摂津峡公園
※価格は税込表記です。住所:〒569-1036 大阪府高槻市大字原地内ほか
TEL:072-687-9449
https://www.takatsuki-kankou.org/settsukyo/
※記事に掲載した内容は2025年11月時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください。
今年の夏ごろだったと思う。テレビで摂津峡の特集が流れていた。












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