【大阪市北区】喫茶サンシャイン：陽だまりのような焼きたてホットケーキ

三度目の正直で訪れた朝いちばんの「喫茶サンシャイン」は、平日の朝とは思えない盛況ぶりだった。
開店直後に着いたのに、待機列にすでに一人。我々夫婦が並んだ後にも次々とお客がやってきて、あっという間に十数組が並んだ。

平日の朝なら空いているかと思ったのだが、開店と同時に満席とは。さすが人気店である。
結局、店内に案内されるまで30分以上待った。

席について店内を見渡してみると、雰囲気は昔ながらの純喫茶そのもの。厨房からはコーヒー豆を挽く心地よい音が聞こえてくる。
隣のテーブルでは常連らしき男性が新聞を広げていて、この店の中だけ時間の流れがゆったりしているように感じた。

さて、我々が注文したのはこの店の名物・ホットケーキだ。

オーダーが入ってから手焼きしているうえ、ほとんどのお客がこれを頼むため、提供まで少し時間がかかる。
待つこと約20分。ついにお待ちかねのホットケーキが運ばれてきた。
焼きたての甘い香りがふわっと漂い、それだけで幸せな気分にしてくれる。

綺麗な焼き色がついた表面は、バターが溶けてつやつや光っている。
ナイフを入れると、さくっと小気味よい音がした。中はふんわり。
メープルシロップをたっぷりかけて一口食べると、その瞬間、口の中に甘さと香ばしさがじんわり広がって、思わず次の一口を急ぎたくなる美味しさだった。

そして、ホットケーキの甘さをコーヒーのほろ苦さがきゅっと引き締める。落ち着きと目覚めをくれる、朝にふさわしい味だ。

夫はコーヒーを飲みながら「このホットケーキ、家で再現できへんかな」と言った。
その問いに私は即答した。「無理」。
この陽だまりのような優しい味は、私には再現不可能だ。

店を出るころには行列がさらに伸びていた。
しかし、それも納得だ。焼きたてのホットケーキを味わう喜びは、多少の待ち時間などなかったことにしてくれる。

地上に出ると、まぶしい本物の太陽が差し込んだ。
でも、私たちの目にいちばん輝いていたのは、サンシャインのホットケーキだった。


※価格は税込表記です。
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