【大阪市北区】喫茶スパニョラ：昭和レトロ空間で味わうコーヒー

大阪駅前ビルの地下街はちょっとした迷路に似ている。居酒屋が多く並び、似たような景色が続くので、方向音痴の私は、自分がどこにいるのかよく分からなくなる。
その大阪駅前第3ビル地下2階の一角に「喫茶サンシャイン」がある。ホットケーキが有名な老舗喫茶店だ。
平日の11時過ぎ、近くに用事があったので思い立って寄ってみたが、4～5組並んでいたため諦めて違う店を探すことに。

そこで見つけたのが「スパニョラ」。
窓越しに店内を覗いてみると、暖かみのある照明が、使い込まれた感のあるテーブルやインテリアを照らし、いい雰囲気。
お客も3人だけで空いていたのでここに決定。

入店すると、まず鼻をついたのはタバコの煙。最近は禁煙の飲食店ばかりだから油断していた。

気を取り直してメニューを開くと、そこに素敵な文字を発見した。
「モンブラン・トースト」。
この店の看板メニューらしい。ちょうど甘いものが食べたい気分でもあったので、これを注文した。もちろんコーヒーも一緒に。

厚切りトーストの上にたっぷり絞られたモンブランクリーム。スイーツのような、パンのような、どちらでもある存在だ。
ひと口食べてみるると、パンにはバターが塗ってあるらしく、バターの塩気と栗の甘みが不思議に調和していた。ふわふわ食感のパンもいい。

ブレンドコーヒーは酸味と苦味のバランスがよく、かなり好きな味。
ただし、残念ながらここでもタバコの煙が乱入してきた。タバコ嫌いとしては、せっかくのコーヒーの香りが嫌な臭いで上書きされてしまい、惜しい限りだ。

カウンターでは常連らしきおじさんがマスターと世間話をしている。
良くも悪くも「昭和の純喫茶」感のある店だ。
この昭和レトロ空間に再び足を踏み入れるかどうかは…そのときの気分次第だ。


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