アフィリエイト広告を利用しています

アート初心者が京都・どこみる展に行ってきた

2025年7月25日金曜日

レジャー

X f B! P L
休日の午前中、夫と一緒に美術館に行ってきた。京都市京セラ美術館で開催中の企画展「どこ見る?どう見る?西洋絵画!」を見るためだ。
どこみる展
タイトルからしてちょっとカジュアルな雰囲気がする。美術には何の素養もない我々夫婦だが、肩肘張らずに楽しめそうではないか。

どこ見る?どう見る?西洋絵画!
ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 feat.国立西洋美術館

会期:2025年6月25日(水)~10月13日(月・祝)
休館日:月曜日 ※ただし、7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)、9月15日(月・祝)、10月13日(月・祝)は開館
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
会場:京都市京セラ美術館 本館北回廊1F
https://art.nikkei.com/dokomiru/


京阪本線「三条」駅から歩くこと約20分。
琵琶湖疎水
あまりの暑さに私も夫も口を開く元気すらなくなっていたが、琵琶湖疎水と緑の木々を見ると少しだけ暑さが和らいだ気がした。

目的地は平安神宮の大鳥居の近くにある。
大鳥居

京都市京セラ美術館には初めて来たが、レトロっぽくも見えるし近代的な感じもする建物だ。
京都市京セラ美術館

館内にはカフェやミュージアムショップもあり気になったが、展覧会場へ直行。
本館北回廊
ディーン・フジオカ氏がナビゲーターを務める音声ガイド(1台650円)を借りて、いざ入場。

この展覧会は作品を「どのように見ると楽しめるか」をコンセプトに、ルネサンスから印象派まで、西洋絵画の歴史や技法の違いに注目して展示している。我々にアート鑑賞の楽しみ方を提案してくれる展覧会なのだ。
ありがたいことに全作品撮影OKだったので、印象に残った作品は片っ端から撮影しておいた。
せっかくなので備忘録も兼ねていくつか紹介したい。

特に面白かったのが「ボデゴン」と呼ばれるスペイン静物画で、フアン・サンチェス・コターン《マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物》と、フアン・バン・デル・アメン《果物籠と猟鳥のある静物》の違い。
マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物
果物籠と猟鳥のある静物
どちらも黒い背景に野菜や果物がリアルに描かれ、その写実性に驚かされたが、サンチェス・コターンの作品はより静謐な感じがする。一方、バン・デル・アメンの方はたくさんの食材が並んでいて画面がもっと賑やかだ。
夫に「どっちが好み?」と聞いてみたところ、「こっち」とコターンの方を指差して即答された。厳かさに共感したのだろうか。私は当初、バン・デル・アメン派で、「華やかな方が楽しいに決まっている!」と思っていたのだが、改めて写真を見返してみると、「やっぱりコターンの方が好きかも」と思い始めている。

そして、同じくボデゴン、フランシスコ・デ・スルバラン《神の仔羊》である。
神の仔羊
テレビCMでこの絵を見たときは、ひつじが寝そべっている絵だと思って「可愛い絵だな~」と、実物を見るのを楽しみにしていたのだが、実際に目の当たりにするとひつじの足は縛られているし頭上には光の輪があり、ちっとも楽しげな雰囲気はない。
それもそのはずで、このひつじは神に捧げられるのであり、ひつじの表情にもどこか物憂げな静けさが感じられる。
…とは言え、ひつじの毛並みのふわふわ感がすばらしく、やっぱり「可愛いな~!」と思わずにはいられなかった。

次の2作品は同じようなモチーフなのにずいぶん対照的だと思った。
ヴェネツィア、サン・マルコ湾から望むモーロ岸壁
南側から望むカナル・グランデとリアルト橋
ベルナルド・ベロット《ヴェネツィア、サン・マルコ湾から望むモーロ岸壁》は、晴れやかな空や水の透明感、建造物の細密さなど、まるで写真のようだ。当時は旅のお土産としてこうした風景画が好まれたそうだが、この写実性の高さならさもありなん。私もこの風景の見事さには引き込まれてしまい、しばらくこの絵の前から動けなかった。
それに対し、フランチェスコ・グアルディ《南側から望むカナル・グランデとリアルト橋》では、細部を緻密に描くというよりも雰囲気重視といった印象だ。ベロットの絵の後に見たからか、色調も暗く雑然として見えて、「寂れて汚い景色だな~」と思っていたら、耳元から、この絵は都市の賑わいを描いているのだというおディーン様の解説が聞こえてきて、自分の鑑賞能力の低さに愕然とした。

ルネサンス、バロック、18世紀…と順番に作品を見てきて、最後の展示会場で目を奪われたのがウィリアム=アドルフ・ブーグロー《羊飼いの少女》だ。
羊飼いの少女
美少女!

絵画の中の女性ってだいたい太ってるし老けてるし(超偏見)、全然美人に見えない。
しかし、この絵の少女はほっそりとしていて、ちゃんと可愛い!19世紀の作品ともなれば、美的感覚も現代人と近いのだろう。

アートって本来「どこ見る」「どう見る」も鑑賞者の自由なのだろうけど、素養のない人間としては今回のどこみる展のように、ある程度「どこ見る」「どう見る」を提示してもらったほうが楽しめるなと感じた。
作品を前に「どっちが好き?」と聞くだけで、夫婦の会話も弾む。
美術知識ゼロの私でも背景を知って少し賢くなった気がするし、アートの楽しみ方がまた一つ増えた気がする。さほど混雑していないのも良かった。
いかにも我々のようなアート初心者向きの企画展だったが、アート好きの人にもぜひ訪れてみてほしい。


京都市京セラ美術館

住所:〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
TEL:075-771-4334
開館時間:10:00~18:00
休館日:月
https://kyotocity-kyocera.museum/

※価格は税込表記です。
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ 主婦ランキング

「西洋絵画、どこから見るか?」展図録 ルネサンスから印象派まで


感想(2件)



自己紹介

自分の写真
大家好!我是ruirui。 皆さん、こんにちは。ruirui です。 怠惰を愛する大阪在住の30代専業主婦。 三日坊主で何をやっても続かないけど、中国語はわりと真面目に勉強を続けている…つもりです。

QooQ