【明石市】てんしん:地元民にも愛されるふわとろ明石焼
というわけで、夫とふたり、明石海浜公園へ行くために降り立った山陽電車「東二見」駅で明石焼を食べることにした。
目指すは「てんしん」。
後から分かったのだが、結構有名な店らしい。私たちはただ駅から徒歩1分というアクセスの良さで選んだだけだった。
駅前は静かな住宅街。ゴールデンウィークだというのに人通りはまばらだ。
しかし、店の前だけは例外である。
開店直後だというのに、すでに順番待ちの列ができていた。
ウェイティングボードに名前を書いて待つ。私たち夫婦は5組目である。人気店なだけあって、私たちの後にもどんどんお客がやって来るし、テイクアウトの予約電話がひっきりなしに鳴っていた。
40分ほど並びようやく店内へ。注文を済ませ、待つこと数分。
やってきた明石焼15個セット。
名代玉子焼 680円
たこ焼きとは明らかに違う色合い。地元・明石では「玉子焼」と呼ばれるだけあって、全体的に黄色味が強いようにみえる。
焼き目は控えめで、柔らかそうな印象。箸で掴むとふるふる揺れて、その柔らかさが指先に伝わってくる。
これを出汁につけて食べるわけだが…
入店を待つ間読んでいた明石観光協会のパンフレット「明石焼(玉子焼)物語」によると、そもそも明石焼を出汁につけるのは、熱い明石焼を「冷やした出汁につけて」冷ますためらしい。
しかし、実際に出てきたのはしっかり温かい出汁だった。
「え?熱いやん…」
心の中で小さく叫んだ。なぜなら私は猫舌だからである。猫舌の人間にとってアツアツは恐怖。
とはいえ、食べねば始まらない。柔らかい明石焼を出汁につけて口へ運ぶ。
…うん、ふわっふわでとろっとろ。中には弾力のあるたこ。
口の中で生地がほろほろと崩れる感じは、たこ焼きのそれとはまったく異なる。
出汁の風味はあっさりしていて、明石焼の優しい味わいを引き立てていた。
ただ、熱い。わりと慎重に食べたつもりなのだが、気づけば口の中をやけどしていた。痛い。
それでも食べ進めていくうちに明石焼も出汁も少しずつ冷めてきて、最後は美味しく食べることができた。
気がつけば15個あった明石焼はあっという間になくなり、夫と顔を見合わせ「ペロリやったな」と笑った。
会計を済ませて店を出ると、待機列はさらに伸びていた。
テイクアウト用の箱を抱えた人たちが出入りしている様子からも、この店の人気ぶりが伝わってくる。
店員さんたちにもどこかほっとする、懐かしさのようなものがあった。観光客だけでなく地元の人にも愛されている理由が分かる気がする。
皮がめくれた上あごを舌でそっとなぞりながら、私たちは明石海浜公園へと向かう道を歩き始めた。
明石海浜公園のつつじに感動!映画「花まんま」の世界に浸るゴールデンウィーク
兵庫県は明石市に「明石海浜公園」という場所がある。ゴールデンウィーク終盤のこどもの日に、夫と一緒に行ってきた。
てんしん
※価格は税込表記です。住所:〒674-0092 兵庫県明石市二見町東二見409-15
TEL:078-942-3109
営業時間:11:00〜19:00(L.O.18:30)
定休日:水曜日、月1回連休あり
https://f-tenshin.com/
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください。


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